
同じ色番の塗料を使ったのに、隣の板と違って見えます。
板金・塗装では、これが起きます。
塗料が違うのではありません。
同じ色番でも、隣の板は何年も日に当たっているからです。
今回は、その合わなさがどこから来ているのかを分解します。
合わせる相手が、隣の古い板だからです。
新車のときの色は、色番で決まっています。
何年も乗られた車の色は、そこから少しずつ変わります。
変わり方は、置き場所と年数で違います。
だから、同じ色番をそのまま塗ると浮きます。
浮かないように、その車に合わせて混ぜます。
六つの工程に分かれます。
一つ目、受付・診断。
二つ目、見積・契約。
三つ目、部品手配・作業準備。
四つ目、板金・塗装作業。
五つ目、検査・引き渡し。
六つ目、請求・経理。
手間が生まれるのは、二つ目と四つ目です。
二つ目の見積・契約で、どこまで直すかが決まります。
四つ目の板金・塗装作業で、直したことが分からない状態にします。
今回は、四つ目を分解します。
合っているかどうかが、塗って乾かすまで分からないからです。
混ぜた塗料は、湿っている間は濃く見えます。
乾くと、少し明るくなります。
どれだけ変わるかは、その日の気温と湿度で違います。
だから、試し塗りをして乾かして、隣に当てて見ます。
合わなければ、混ぜ直してもう一度乾かします。
外から見える傷が、傷んでいる範囲の全部ではないからです。
外板のへこみは、外から見えます。
その裏の骨組みが動いているかは、外しては見ないと分かりません。
動いていれば、そこも直します。
直す範囲が変われば、日数も費用も変わります。
変わることは、外す前にはお伝えできません。
塗る場所が、一度に一台ぶんしか無いからです。
塗装のための場所は、限られています。
一台が入っている間、次の車は待ちます。
乾かす時間は短くできません。
一台が延びれば、後ろの車も同じだけ延びます。
だから、順番の組み方がそのまま納期になります。
直す範囲と、保険で見る範囲が同じとはかぎらないからです。
こちらが必要と判断した作業があります。
保険の側にも、見る範囲の決まりがあります。
重ならない部分は、お客様のご負担になります。
どこが重なるかは、双方に確かめて決めます。
決まるまで、作業を始められないことがあります。
直したあとには、直した跡が残らないからです。
うまく直せば、どこを直したか分かりません。
分からなければ、直した証しもありません。
証しが無いと、保険にも、あとのご説明にも使えません。
だから、外す前と塗る前と仕上げたあとを撮ります。
撮る枚数は、直す箇所の数だけ増えます。
四つとも、同じ一台のことです。
それでも、確かめられるのは乾いたあとだけです。
あとなので、試して、乾かして、また試すことになります。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
板金・塗装の六つの工程と、できること一覧
Q1.なぜ、この合わせは板金・塗装でだけ起きるのですか?
新品ではなく、使われた物に合わせるからです。
新しく作る物なら、決めた色で塗れば終わりです。修理は、隣にある古い面と揃えることが合格の条件です。
Q2.なぜ、色を測る道具があっても人が要るのですか?
測れるのは一点で、見えるのは面だからです。
道具は、当てた場所の色を数字にします。人が見るのは、光の角度で変わる面全体です。最後は目で確かめます。
Q3.なぜ、隣の板まで塗ることがあるのですか?
面の途中で色が変わると、見えてしまうからです。
平らな面の途中で色が変われば、見えてしまいます。折れ目まで塗り広げると、境目が目立ちません。
Q4.なぜ、急ぎのご依頼が難しいのですか?
乾かす時間を短くできないからです。
人を増やせば、外す作業も磨く作業も速くなります。乾く時間は人数では変わりません。
Q5.何から始めればよいですか?
まず一台、色を合わせるのに何回試したかを数えることからです。
試した回数と、その日の気温を並べると、どの条件で回数が増えるかが自社の数字で見えます。
板金・塗装の時間は、へこみの大きさだけでは決まりません。
隣の板と色が合うかどうかで決まります。
合わせる相手は、何年も日に当たった面です。
合ったかどうかは、塗って乾かすまで分かりません。
乾く時間を縮められないなら、合わせ方を変えるしかありません。
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板金・塗装の六つの工程が、そのまま並んでいます。
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