
五年前にお売りした一台のことを、いまも聞かれます。
バイク販売・整備では、これがふつうです。
お客様が細かいのではありません。
売った一台の記録が、その車が動いているかぎり続くからです。
今回は、その長さがどこから来ているのかを分解します。
一台につながる話が、何年もかけて増えていくからです。
買っていただいた日から、その車の記録が始まります。
点検のたび、部品を替えるたびに一行増えます。
名義が変わることもあります。
事故に遭われることもあります。
全部が、同じ一台につながっています。
六つの工程に分かれます。
一つ目、仕入れ・在庫の準備。
二つ目、来店対応とお見積り。
三つ目、整備の予約と段取り。
四つ目、整備作業と記録。
五つ目、納車後のフォロー。
六つ目、請求と整備記録の保管。
手間が生まれるのは、二つ目と六つ目です。
二つ目の来店対応とお見積りで、その一台の来歴を引き出します。
六つ目の請求と整備記録の保管で、その一行を残します。
今回は、二つ目を分解します。
その一台の話が、一か所にまとまっていないからです。
買っていただいたときの書類は、販売の綴りにあります。
整備の記録は、整備の綴りです。
保険や名義の紙は、また別です。
同じ一台なのに、綴りが三つに分かれています。
だから、目の前の一台の話を組み立て直すことになります。
同じ車種でも、年式で中身が変わるからです。
外から見た形は、何年も変わらないことがあります。
中の部品は、途中で切り替わっています。
切り替わった時期は、車体の番号で分かります。
番号から調べて、はじめて合う部品が決まります。
調べる手順は、車種の数だけあります。
部品の傷み方が、距離ではなく置き方でも変わるからです。
毎日お乗りの方と、季節だけの方がおられます。
乗らない期間が長いと、傷む場所が違います。
距離だけを見ると、どちらも同じに見えます。
お乗りの様子を伺って、はじめて分かります。
伺った内容は、書き残さなければ次には残りません。
車体の話ではなく、書類の期日で動くからです。
整備は、車体を見れば進みます。
名義の変更は、必要な紙が揃うまで動きません。
紙はお客様や前の持ち主の側にあります。
こちらでは早められません。
だから、整備が終わっても手続きだけ残ることがあります。
次に売られるとき、その記録が値段になるからです。
きちんと整備された車は、高く引き取られます。
きちんとしていたことを示すのは、記録だけです。
記録が無ければ、していなかったのと同じ扱いです。
だから、何年ぶんも残します。
残す量は、売った台数だけ増えていきます。
四つとも、同じ一台のことです。
それでも、置き場も残り方も揃っていません。
揃っていないので、来店のたびに組み立て直しが起きます。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
バイク販売・整備の六つの工程と、できること一覧
Q1.なぜ、この長さはバイク販売・整備でだけ起きるのですか?
売ったあとも、同じ物のお世話が続くからです。
売り切りの商品なら、渡した時点で終わります。乗り物は、そのあと何年も点検と整備が続きます。
Q2.なぜ、車種が多いと手間が急に増えるのですか?
部品の合う合わないを、車種と年式の組み合わせで見るからです。
車種が増えれば、年式との掛け算で調べる範囲が広がります。台数より組み合わせの数が効きます。
Q3.なぜ、中古の一台のほうが手間がかかるのですか?
前の持ち主のところでの記録が、こちらに無いからです。
新車なら、最初の一行からこちらで書けます。中古は、何をされてきたかを現物から読み取ることになります。
Q4.なぜ、記録を残しても次に使えないことがあるのですか?
車両ではなく、来店の日付で並んでいるからです。
日付順の綴りからは、一台ぶんを取り出せません。取り出すには、車体の番号で引ける形が要ります。
Q5.何から始めればよいですか?
まず十台、来店から見積りをお出しするまでの時間を計ることからです。
そのうち、過去を調べていた時間が分かります。それが、束ねられていない分の大きさです。
バイク販売・整備の手間は、整備の作業だけでは決まりません。
一台につながる記録の量で決まります。
記録は、その車が動いているかぎり増えます。
増えても綴りが分かれていれば、毎回組み立て直しです。
記録を減らせないなら、束ね方を変えるしかありません。
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バイク販売・整備の六つの工程が、そのまま並んでいます。
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