
「少々お待ちください」と申し上げてから、二分。
その二分で、探しています。
コールセンターでは、これがくり返されます。
答えを覚えていないからではありません。
答えを持っている人が、電話を受けている人ではないからです。
今回は、その隔たりがどこから来ているのかを分解します。
答えのもとが、作った側や契約した側の手元にあるからです。
商品の細かい仕様は、作った部署が持っています。
契約の例外は、営業の担当者が知っています。
受けているのは、そのどちらでもない人です。
渡されているのは、まとめられた手引きです。
手引きに無いことは、その場で探すことになります。
六つの工程に分かれます。
一つ目、応対設計とFAQの準備。
二つ目、受付・初期対応。
三つ目、情報探し・段取り。
四つ目、顧客対応(本業)。
五つ目、記録・事後対応。
六つ目、報告・事務。
手間が生まれるのは、二つ目と三つ目と四つ目です。
二つ目の受付・初期対応で、何を訊かれているかを見極めます。
三つ目の情報探し・段取りで、その答えを探します。
四つ目の顧客対応で、探した答えをお伝えします。
今回は、三つ目を分解します。
探す先が、質問ごとに変わるからです。
よくある質問なら、手引きに載っています。
載っていない質問は、毎日いくつも来ます。
商品の話なら、商品の資料です。
契約の話なら、契約の記録です。
どちらを見るかは、聞き終わってから決まります。
厚くなるほど、目的の一行にたどり着くのが遅くなるからです。
載っている項目は増えます。
増えた分、探す範囲も広がります。
どの見出しの下にあるかは、書いた人の分け方によります。
受けている人の探し方と、その分け方が同じとはかぎりません。
合わなければ、目次を上から順に見ることになります。
どこを見たかで、答えが変わるからです。
手引きに古い記載が残っていることがあります。
部署から来た連絡には、新しい扱いが書いてあります。
どちらも手元にあります。
新しいほうを見た人と、古いほうを見た人で答えが割れます。
割れたことに気づくのは、お客様からご指摘をいただいたときです。
相手が、電話を受ける仕事をしていないからです。
確かめたい先は、別の仕事をしています。
すぐには出られません。
折り返しになれば、お客様には一度お切りいただきます。
かけ直すまでの間、その件は止まります。
止まっている件が増えると、あとの応対にも重なります。
記録が、お客様ごとに並んでいるからです。
対応の履歴は、そのお客様の欄に残ります。
似た質問をされた別のお客様の欄は、別の場所です。
同じ質問が何件来たかは、並べ替えないと出ません。
並べ替える人は、日々の応対には入っていません。
だから、同じ質問を何人もが別々に探しています。
四つとも、同じ一件のお問い合わせのことです。
それでも、置き場も更新の速さも揃っていません。
揃っていないので、探す先を決めるところから毎回始まります。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
コールセンターの六つの工程と、できること一覧
Q1.なぜ、この隔たりはコールセンターでだけ起きるのですか?
答える役だけを、切り出して置いているからです。
作った人が直接答える形なら、探す時間はほとんど要りません。窓口を分けたぶん、答えとの距離ができます。
Q2.なぜ、経験を積めば済むというわけにいかないのですか?
商品も契約も、増え続けるからです。
覚えた分だけ速くなりますが、覚える対象も毎月増えます。追いつく速さで人が育つとはかぎりません。
Q3.なぜ、人の入れ替わりが応対の質に響くのですか?
探し方が、その人の中に貯まっているからです。
どこを見れば早いかは、書かれていません。辞められると、その探し方も一緒に無くなります。
Q4.なぜ、同じ質問が何度も来るのですか?
分かりにくい部分が、そのまま残っているからです。
何件来たかを数えていなければ、どこが分かりにくいかも分かりません。分からなければ、直す先も決まりません。
Q5.何から始めればよいですか?
まず一日、保留にした時間を件ごとに計ることからです。
長い件がどの種類かが分かります。その種類が、探す先の決まっていない質問です。
コールセンターの応対の長さは、話す速さでは決まりません。
答えを探す時間で決まります。
答えを持っているのは、電話を受けている人ではありません。
だから、保留の時間は経験だけでは短くなりません。
役を分ける形を変えられないなら、答えの置き方を変えるしかありません。
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コールセンターの六つの工程が、そのまま並んでいます。
手間がかかっている工程をクリックしてください。
その工程で使えるAIと、いまかかっている時間から、一年でどれだけ手間が減るかが、その場で出ます。
コールセンターが一覧に無ければ、お問い合わせいただければ無料で診断します。
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ブレインコミュニティ合同会社
現場の手作業の隙間を、AIで自動化する受託開発です。
代表は製造設計を十四年、業務改善のコンサルティング、そしてAIの実装。
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