
提案は評価されました。その後どうなったかは知りません。
経営コンサルティングでは、これがふつうです。
関心が無いのではありません。
効いたかどうかが出るのが、契約が終わったあとだからです。
今回は、その返ってこなさがどこから来ているのかを分解します。
必要な数字が、その会社の中にしか無いからです。
業界の相場は、外から調べられます。
その会社が実際にどうなっているかは、中の数字を見るしかありません。
数字は、その会社の形で並んでいます。
見比べるには、こちらの形に並べ替えます。
並べ替え方は、会社ごとに違います。
六つの工程に分かれます。
一つ目、事前調査と課題の仮説づくり。
二つ目、ご提案とご契約。
三つ目、プロジェクトの立ち上げ。
四つ目、分析と打ち手の提示。
五つ目、成果報告とフォロー。
六つ目、請求と業務記録。
手間が生まれるのは、四つ目です。
四つ目の分析と打ち手の提示で、数字を集めて並べ替えて、打ち手を組みます。
その前後の工程は、四つ目で決まったものを運ぶ仕事になります。
今回は、四つ目を分解します。
打ち手が効いたかどうかが、次の案件に返ってこないからです。
前の会社で出した打ち手は、そのとき正しく見えました。
実行されたのは、こちらが離れたあとです。
効いたのか、途中で止まったのかは分かりません。
分からないので、次の案件で参考にできません。
だから、毎回また一から組み立てます。
お手元にある形と、見たい形が違うからです。
会計の数字は、税の申告に合わせた形で並んでいます。
見たいのは、事業ごと・商品ごとの内訳です。
内訳は、別の帳簿に散らばっています。
集めていただくのは、その会社のご担当者です。
ご担当者には、ふだんのお仕事もあります。
数字に出る形と、現場の困りごとの形が違うからです。
現場では「この作業に時間が取られる」と伺います。
数字の側には、その作業の欄がありません。
人件費として、まとめて一行に入っています。
一行を分けるには、時間を計っていただくことになります。
計っていなければ、伺った話のままで進めます。
お渡ししたあと、こちらがいない場所で読まれるからです。
説明の場では、口で補えます。
資料は、その場にいなかった方も読まれます。
読まれる方によって、前提の知識が違います。
どこまで書くかは、読まれる方の顔ぶれで変わります。
顔ぶれは、案件ごとに違います。
同じ業界でも、詰まっている場所が会社ごとに違うからです。
業界の平均は、外から調べられます。
その会社が平均からどう外れているかが、見たい点です。
外れ方は、その会社の歴史で決まっています。
歴史は、外の資料には載っていません。
だから、毎回その会社を調べ直します。
四つとも、同じ一件のご支援のことです。
それでも、結果が出るのは契約の外側です。
外側なので、次の案件に持ち越せる形で残りません。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
経営コンサルティングの六つの工程と、できること一覧
Q1.なぜ、この返ってこなさは経営コンサルティングでだけ起きるのですか?
実行するのが、こちらではないからです。
作って納める仕事なら、動いたかどうかはその場で分かります。打ち手は、お客様の会社が実行して初めて結果になります。
Q2.なぜ、あとから伺えばよいというわけにいかないのですか?
伺える立場が、契約とともに終わるからです。
お尋ねすること自体はできます。答えていただく義務はありませんし、うまくいかなかった話ほど返ってきません。
Q3.なぜ、実行まで請け負えば済むというわけにいかないのですか?
実行には、その会社の人と時間が要るからです。
外から入って動かせる範囲には限りがあります。動かすのは、日々その会社で働いておられる方です。
Q4.なぜ、経験を積んでも一件あたりが軽くならないのですか?
使える形で貯まるのが、進め方だけだからです。
調べ方や資料の作り方は速くなります。どの打ち手が効くかは、結果が返ってこないので貯まりません。
Q5.何から始めればよいですか?
まず一件、離れてから半年後にどうなったかを伺うことからです。
返ってきた一件が、次の案件の判断材料になります。返ってこないかぎり、材料は増えません。
経営コンサルティングの難しさは、頭の良し悪しでは決まりません。
効いたかどうかが返ってこないことで決まります。
実行するのは、お客様の会社です。
結果が出るころには、契約は終わっています。
結果を待てないなら、返してもらう仕組みのほうを変えるしかありません。
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ブレインコミュニティ合同会社
現場の手作業の隙間を、AIで自動化する受託開発です。
代表は製造設計を十四年、業務改善のコンサルティング、そしてAIの実装。
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