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なぜ、電気工事の書類は手作業のままなのですか?

監修:大川行成(ブレインコミュニティ合同会社 代表/元・富士通総研 BPRコンサルタント)

業務改善とAIの側から、電気工事の仕事の形を分析しています。資格が要る手続きそのものの判断や助言をするものではありません。 → この人について

この記事は当社の型に沿って機械が組み、大川行成が八十五本すべてを確認しています。

なぜ電気工事は、見積どおりに利益が残らないのか?現場で追加した分が請求に入らない仕組み

現場は終わった。検査も通った。

なのに、案件を締めてみると、思ったより利益が残っていない。

電気工事では、これがよく起きます。

そして、原因が分かっていても直せない。

今回は、その「直せなさ」がどこから来ているのかを分解します。

なぜ、電気工事の書類は手作業のままなのですか?

見積・現場の記録・完工書・請求が、別々の場所に置かれているからです。

見積は見積のファイル。現場の記録は現場の紙。完工書は業者から。請求は経理の手元。

どれも同じ一つの工事のことを書いています。

それでも、突き合わせないと一つになりません。

突き合わせるには、人が並べて目で追うしかありません。

そして現場が終わった直後に、その時間は取れません。

電気工事の仕事は、どんな流れでできていますか?

六つの工程に分かれます。

電気工事の六つの工程 1 計画・準備 2 お見積りとご契約 3 資材・段取り 4 ★手間が集まる 工事・実施 5 引き渡しとアフタ ー対応 6 ★手間が集まる 完了報告と請求
図1 電気工事の六つの工程と、手間が集まる工程

一つ目、計画・準備。

二つ目、お見積りとご契約。

三つ目、資材・段取り。

四つ目、工事・実施。

五つ目、引き渡しとアフター対応。

六つ目、完了報告と請求。

利益が目減りするのは、四つ目と六つ目です。

四つ目の工事・実施で、原価が上がります。

六つ目の完了報告と請求で、その分を請求に入れられません。

今回は、六つ目を分解します。

なぜ「完了報告と請求」は、いつも後回しになるのですか?

現場が終わった時点で、気持ちが次の現場へ移るからです。

しかも、この工程には書類が四つ並んでいます。

完了報告書。請求書。支払いの確認。台帳への記録。

どれも、現場の手を止めないと進みません。

止められないから、後ろへ送ります。

送ったぶんが、そのまま利益から引かれていきます。

1.なぜ、現場で機器を追加したのに請求が増えないのですか?

追加した分を請求に入れる根拠が、手元にそろわないからです。

見積の構成と、実際に工事した構成。この二つが別々の紙にあります。

突き合わせるには、二つを並べて目で追うしかありません。

現場が終わった直後に、その時間は取れません。

だから見積のまま請求が出て、差額が粗利から消えます。

台帳が現場の事実どおりなら、この差は生まれません。

2.なぜ、完了報告書を毎回ゼロから書き直すことになるのですか?

前回の報告書を開いて、直して使い回しているからです。

現場名を変え、日付を変え、写真を差し替える。

毎回、同じ手順を人がなぞっています。

手順が毎回同じなら、それは人がやる仕事ではありません。

工事台帳の中身がそろっていれば、下書きは出てきます。

人に残るのは、出てきた下書きを読んで直すところだけです。

3.なぜ、入金の消し込みに時間がかかるのですか?

合わない一件を見つけるのに、全部を見る羽目になるからです。

台帳と銀行の明細を、二つ並べて目で追っています。

合っている行は、見ても何も起きません。

それでも、見ないと合わない行が分かりません。

機械は、合わない行だけを出します。

百件でも一万件でも、同じ基準で最後まで通ります。

4.なぜ、後回しにしたぶんは利益になって戻ってこないのですか?

差額が小さく、一件ごとには気づけないからです。

一つの現場で消える額は、たいてい大きくありません。

だから、その場では問題になりません。

積み上がるのは決算のときです。

そこで見えるのは合計だけで、どの現場かは分かりません。

案件ごとに差を残しておけば、次の見積に反映できます。

同じ工事のことが、四つの場所に分かれている 見積のファイル 現場の紙 業者の完工書 経理の請求 人が並べて突き合わせる 合わないと、追加した分は請求に入らない
図2 同じ工事のことが、四つの場所に分かれている

四つとも、同じ一つの工事のことを書いています。

それでも置き場が違うので、一つにするには人が並べるしかありません。

現場が終わった直後に、その時間は取れません。

できることの一覧は、どこにありますか?

六つの工程ごとの一覧は、業種ページに置いてあります。

この記事では「なぜそうなるのか」だけを書きました。

「どの作業をAIに任せられるか」は、下のページに全部並んでいます。

電気工事の六つの工程と、できること一覧

https://braincommunity.jp/tanaoroshi/site/denki.html

いま月額で払っている道具を、自社のしくみに置き換える

https://braincommunity.jp/okikae/

お客様や取引先からお預かりした情報が、どこで外へ広がるのかは、電気工事で、預かった情報が外へ広がる理由で説明しています。

電気工事の六つの工程と、手間が生まれる場所

六つの工程それぞれに、人がやっている作業があります。

1. 計画・準備

お客様からの問い合わせ対応

現場調査と見積もり準備

必要な資材のリストアップ

工事計画の下書き

2. お見積りとご契約

お客様への提案・説明

見積書の下書き

契約内容の確認・締結

補助金・助成金の情報提供

3. 資材・段取り

資材の発注・手配

作業員のスケジュール調整

協力会社との連携

現場への資材搬入準備

4. 工事・実施 ※この記事で取り上げた工程

図面と現場状況の見比べ

機器の設置・接続手順の確認

検査結果の記録

安全管理・進捗報告

5. 引き渡しとアフター対応

お客様への工事完了報告

最終確認・引き渡し記録

アフターサービス・メンテナンス案内

お客様からの問い合わせ対応

6. 完了報告と請求 ※この記事で取り上げた工程

工事完了報告書の下書き

請求書の下書き

支払い状況の確認

各種書類の台帳記録

よくあるご質問

Q1.なぜ、この目減りは電気工事でだけ起きるのですか?

工事の中身が、現場で決まって現場で変わるからです。

決めたとおりに作る仕事なら、見積と実物はずれません。電気工事は、開けてみて足す仕事です。

Q2.なぜ請求は、見積のまま出てしまうのですか?

追加した分を請求に入れる根拠が、締めの時点でそろわないからです。

現場の記録と見積が別々の紙にあり、突き合わせる時間が次の現場に取られます。

Q3.なぜ、気をつけていても防げないのですか?

気をつける人と、書類を作る人が同じだからです。

現場を見ている人が、その日のうちに四つの紙を並べることはできません。注意の量ではなく、順番の問題です。

Q4.なぜ、人数が少ない会社ほど効くのですか?

一人が何役もやっていると、書類がいちばん後になるからです。

現場に出る人と書類を作る人が同じなら、後回しはそのまま利益の目減りになります。

Q5.何から始めればよいですか?

まず一案件、ずれた額を数字にすることからです。

見積の構成と実際に工事した構成を突き合わせれば、直す値打ちがあるかどうかは分かります。

まとめ

電気工事の利益は、大きな失敗では減りません。

現場ごとの小さな差額が、決算まで見えないまま積み上がります。

差が生まれるのは、書類が四つに分かれているからです。

分かれたままでも、突き合わせは機械に渡せます。

渡したぶん、現場に戻れます。

まず、何から始めればよいですか?

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https://braincommunity.jp/tanaoroshi/site/denki.html

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