
監修:大川行成(ブレインコミュニティ合同会社 代表/元・富士通総研 BPRコンサルタント)
業務改善とAIの側から、花屋・生花店の仕事の形を分析しています。資格が要る手続きそのものの判断や助言をするものではありません。 → この人について
この記事は当社の型に沿って機械が組み、大川行成が八十五本すべてを確認しています。
母の日の一日で、ふだんの一か月ぶんが動きます。
翌週は、その反動で静かになります。
花屋・生花店では、これが毎年同じ日に起こります。
来る量を決めているのが、こちらではなく暦だからです。
今回は、その偏り方がどこから来ているのかを分解します。
山の日に来る量が、ふだんの体制では受けきれない量だからです。
ふだんは、店にいる人で回ります。
母の日やお彼岸は、その何十倍もの注文が入ります。
その日のために人を雇っても、翌週は仕事がありません。
だから、山の日は手が足りないまま受けます。
受けきれない分は、お断りすることになります。
六つの工程に分かれます。
一つ目、仕入れと店づくりの計画。
二つ目、ご注文の受付。
三つ目、仕入れと配送の段取り。
四つ目、制作と配達。
五つ目、お届け後のご相談。
六つ目、売上と仕入れの管理。
手間が生まれるのは、二つ目と六つ目です。
二つ目のご注文の受付で、その日にどれだけ作るかが決まります。
六つ目の売上と仕入れの管理で、仕入れた量と売れた量の差が数字になります。
今回は、二つ目を分解します。
来られる日を、お客様のほうが決めているからです。
母の日は、毎年その日と決まっています。
お彼岸も、卒業式も、暦の上で動きません。
その日に贈りたいから、その日に集まります。
前の週に前倒ししていただくことはできません。
だから、注文は年に数日だけ、山の形になります。
市場に何がいくらで出るかが、当日まで分からないからです。
花は、その日に市場へ出た分だけ買えます。
天候が悪ければ、量も質も落ちます。
値も、その日の出方で動きます。
注文の数は先に決まっているのに、仕入れは当日です。
足りなければ、別の花で組み直すことになります。
用途によって、使ってよい花と色が変わるからです。
お祝いか、お悔やみかで、まったく別のものになります。
同じお祝いでも、開店と快気では選ぶ物が違います。
ご予算も、置かれる場所も伺います。
伺ってから、いま在る花で組めるかを考えます。
組めなければ、また別の案を出して伺い直します。
届ける時刻の希望が、注文ごとに違うからです。
式に間に合わせる花は、時刻が決まっています。
ご自宅への配達は、在宅の時間に合わせます。
場所の近さだけでは順番が決まりません。
時刻と場所の両方で並べ直します。
一件でも時刻が変われば、後ろの順番も組み直しになります。
当日は、手を動かすほうが優先されるからです。
注文票は、書いた順に積み上がります。
作って届けるまでが、その日の仕事です。
売上を数えるのも、仕入れと突き合わせるのも後になります。
翌日、積み上がった票を一枚ずつ見ます。
山が大きいほど、翌日に残る枚数も増えます。
四つとも、同じ一つの店のことです。
それでも、動く時期も決まり方も揃っていません。
揃っていないので、どちらかに合わせると、もう一方が合わなくなります。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
花屋・生花店の六つの工程と、できること一覧
いま月額で払っている道具を、自社のしくみに置き換える
お客様や取引先からお預かりした情報が、どこで外へ広がるのかは、花屋・生花店で、預かった情報が外へ広がる理由で説明しています。
Q1.なぜ、この偏りは花屋・生花店でだけ起きるのですか?
贈る日が、贈る相手との関係で決まっているからです。
いつ買ってもよい品物なら、需要は年間にならされます。母の日に贈る花は、その日でなければ意味が変わります。
Q2.なぜ、早めのご予約をお願いしても平らにならないのですか?
平らになるのは受注の時期で、作る日は動かないからです。
注文を先にいただいても、花は当日に仕入れて当日に作ります。手を動かす日は、やはりその日に集まります。
Q3.なぜ、仕入れを増やすと損が出やすいのですか?
残った花は、翌週には売り物にならないからです。
日持ちする品物なら、多めに持っても次に売れます。花は、置いた日数だけ値打ちが下がります。
Q4.なぜ、人を増やして備えることが難しいのですか?
必要な日数が、年に数日しかないからです。
その数日のために通年で雇うことはできません。短期で来ていただく方には、花の扱いを一から伝えることになります。
Q5.何から始めればよいですか?
まず一年、日ごとの注文件数を書き出すことからです。
山が何日あって、ふだんの何倍かが分かります。備える対象が、その数日だと数字で見えます。
花屋・生花店の忙しさは、店の努力では平らになりません。
注文の山を、暦が決めているからです。
山の日は、ふだんの何十倍にもなります。
ふだんに合わせれば断ることになり、山に合わせれば余ります。
暦を動かせないなら、山の日の受け方を変えるしかありません。
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