
監修:大川行成(ブレインコミュニティ合同会社 代表/元・富士通総研 BPRコンサルタント)
業務改善とAIの側から、警備の仕事の形を分析しています。資格が要る手続きそのものの判断や助言をするものではありません。 → この人について
この記事は当社の型に沿って機械が組み、大川行成が八十五本すべてを確認しています。
一日じゅう何事もなかった。それが良い一日です。
ところが、良い一日ほど書くことが残ります。
警備の仕事では、これが毎日続きます。
うまくいったという結果が、書かないかぎり形にならないからです。
今回は、その残らなさがどこから来ているのかを分解します。
出来上がる物ではなく、起きなかったことを示す仕事だからです。
物を作る仕事なら、作った物が残ります。
運ぶ仕事なら、届いた先に物があります。
警備は、何も起きないようにする仕事です。
終わったあとの現場は、始まる前と同じ姿です。
だから、やったことは書いた紙にしか残りません。
六つの工程に分かれます。
一つ目、計画・準備。
二つ目、依頼・契約。
三つ目、段取り・手配。
四つ目、警備・監視。
五つ目、報告・対応。
六つ目、勤務集計と請求。
手間が生まれるのは、四つ目と五つ目です。
四つ目の警備・監視で、書き残すもとになる時間が過ぎます。
五つ目の報告・対応で、その時間を紙の形に直します。
今回は、四つ目を分解します。
異常が無かったことも、記録しないと無かったことになるからです。
異常があった日は、その出来事を書きます。
異常が無かった日も、無かったことを書きます。
書かなければ、その時間に人がいた証しが残りません。
証しが残らなければ、契約どおりに警備したことを示せません。
だから、何も起きない日ほど、書く量は減りません。
歩いた事実が、歩いた場所には残らないからです。
決められた道を、決められた時刻に回ります。
回ったあとの通路は、回る前と同じです。
回ったことを示すのは、その場で押した印か、書いた時刻です。
書くのは歩きながらなので、あとで清書します。
清書は、歩いた時間とは別に必要になります。
何も起きていない時間も、見ないと起きていないと言えないからです。
映像は、一日ぶん途切れずに残ります。
そのうち、見るべき場面はごく一部です。
どこが一部なのかは、見るまで分かりません。
早送りしても、目は全部の時間を通ります。
台数が増えれば、通る時間も台数のぶん増えます。
現場の様子が、その時間にいた人の中にしかないからです。
昼間に気になったことは、昼間の隊員が知っています。
夜の隊員には、日報の紙が渡ります。
紙に書ける量は、気づいた量より少なくなります。
足りない分は、口で伝えます。
伝える時間は、どちらの勤務時間にも入っていません。
報告書が、現場と時間の数だけ要るからです。
一つの現場に一日ぶんの報告書が要ります。
現場が増えれば、報告書も増えます。
人を増やすのは、現場を増やすためです。
増えた現場のぶん、報告書も増えます。
一人あたりの書く量は、そのままです。
四つとも、同じ一日の同じ現場のことです。
それでも、残り方も置き場も揃っていません。
揃っていないので、書き直す作業が現場の数だけ起きます。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
警備の六つの工程と、できること一覧
いま月額で払っている道具を、自社のしくみに置き換える
お客様や取引先からお預かりした情報が、どこで外へ広がるのかは、警備で、預かった情報が外へ広がる理由で説明しています。
Q1.なぜ、この手間は警備の仕事でだけ起きるのですか?
仕事の成果が、物にならないからです。
物を渡す仕事なら、渡した物が証しになります。警備は、何も起きなかった状態が成果なので、状態を書き残すしかありません。
Q2.なぜ、異常が無い日ほど手間が軽くならないのですか?
無かったことも、同じ様式で書くからです。
異常があれば、その出来事を書きます。無ければ、無かったことを時刻ごとに書きます。書く欄の数は変わりません。
Q3.なぜ、契約先が増えると事務が急に重くなるのですか?
報告の様式が、契約先ごとに違うからです。
同じ内容でも、出す先が違えば書き方が変わります。現場の数と様式の数を掛けた回数だけ、書き直しが起きます。
Q4.なぜ、経験の長い隊員でも報告に時間がかかるのですか?
書く量が、腕ではなく時間の長さで決まるからです。
八時間の勤務なら、八時間ぶんの記録が要ります。慣れによって速く書けても、埋める欄の数は減りません。
Q5.何から始めればよいですか?
まず一つの現場で、立っていた時間と書いていた時間を分けて計ることからです。
二つを並べると、警備そのものと記録のどちらに時間が要っているかが、自分の会社の数字で分かります。
警備の手間は、現場に立つ時間だけでは決まりません。
何も起きなかったことを書き残す時間で決まります。
起きなかったことは、書かなければ残りません。
だから、良い一日ほど記録が軽くなりません。
成果の形を変えられないなら、書き残し方を変えるしかありません。
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警備の六つの工程が、そのまま並んでいます。
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ブレインコミュニティ合同会社
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