
契約どおり、週三回ぜんぶ入りました。
それでも、汚れているとご指摘をいただきます。
ビルメンテナンス・清掃では、これがよく起きます。
手を抜いたからではありません。
売っているものと、見られているものが、別だからです。
今回は、そのずれがどこから来ているのかを分解します。
契約に書けるのが、回数と範囲までだからです。
契約書には、週に何回、どこを、と書きます。
どのくらいきれいに、とは書けません。
きれいさは、見る人によって変わります。
変わるものは、あとから数えられません。
だから、やった証しとして残せるのは回数だけになります。
六つの工程に分かれます。
一つ目、契約前準備・計画。
二つ目、顧客獲得・契約締結。
三つ目、作業員・資材手配・シフト作成。
四つ目、現場作業・点検・清掃。
五つ目、報告・問い合わせ対応。
六つ目、請求・経理処理。
手間が生まれるのは、四つ目と六つ目です。
四つ目の現場作業・点検・清掃で、実際の汚れ方と向き合います。
六つ目の請求・経理処理で、契約に書いた回数が請求の根拠になります。
今回は、四つ目を分解します。
汚れ方が、日によって違うからです。
雨の日は、入口の床が大きく汚れます。
催しがあった翌日は、ごみの量が何倍にもなります。
決めた時間は、ふだんの日に合わせてあります。
ふだんより汚れた日は、時間の中で終わりません。
終わらせるには、どこかを削るしかありません。
同じ広さでも、人の通る量が違うからです。
同じ百平方メートルの廊下があります。
片方は一日に千人、もう片方は五十人が通ります。
汚れる速さは二十倍違います。
それでも、契約は広さと回数で決まっています。
実際にかかる時間は、契約からは読めません。
やった証しが、その現場にしか残らないからです。
作業が終われば、床は元どおりきれいです。
きれいな床からは、誰がいつやったかは分かりません。
分かるのは、書いた日報からだけです。
現場が十あれば、日報も十になります。
束ねるのは、現場を回り終えたあとの管理者です。
どの状態を見て言われたのかが、残っていないからです。
ご指摘をいただくのは、たいてい数日後です。
そのときには、もう何度か清掃が入っています。
見られた時点の状態は、どこにも残っていません。
日報には「実施」と書いてあるだけです。
だから、何が足りなかったかを確かめられません。
請求の根拠が、契約の回数だからです。
汚れがひどい日に、三十分多くかけたとします。
床はきれいになります。
請求できるのは、契約に書いた分だけです。
多くかけた三十分は、原価にだけ乗ります。
続けるほど、その現場の利益は薄くなります。
四つとも、同じ一つの現場のことです。
それでも、数えられるものと数えられないものが混ざっています。
混ざっているので、契約どおりかどうかでは話が終わりません。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
ビルメンテナンス・清掃の六つの工程と、できること一覧
Q1.なぜ、このずれはビルメンテナンス・清掃でだけ起きるのですか?
仕上がりの良し悪しを、数で書けないからです。
寸法で決まる仕事なら、合っているかどうかが測れます。きれいさは、見る人と時刻で変わります。
Q2.なぜ、写真を残せば済むというわけにいかないのですか?
ご指摘をいただくのが、数日後だからです。
作業直後の写真はあっても、ご覧になった時点の写真はありません。比べる相手が無ければ、原因は決まりません。
Q3.なぜ、現場が増えると急に苦しくなるのですか?
現場ごとに汚れ方が違い、まとめて扱えないからです。
十現場あれば、十通りの汚れ方と十通りの日報があります。管理者が見る量は、現場の数にまっすぐ比例します。
Q4.なぜ、値上げの相談がしにくいのですか?
かかっている手間が、契約の言葉に出てこないからです。
回数は変わっていないので、書類の上では何も増えていません。増えた実作業を示す記録が要ります。
Q5.何から始めればよいですか?
まず一現場、決めた時間と実際にかかった時間を並べることからです。
差がどの曜日に出ているかが分かります。その曜日が、汚れ方が契約と合っていない日です。
ビルメンテナンス・清掃の手間は、回数だけでは決まりません。
その日の汚れ方で決まります。
汚れ方は契約に書けないので、回数で置き換えています。
置き換えたぶん、実際との差が現場に残ります。
きれいさを数で書けないなら、差の残し方を変えるしかありません。
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ビルメンテナンス・清掃の六つの工程が、そのまま並んでいます。
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ブレインコミュニティ合同会社
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