
膝が痛いとおっしゃって来られた方の原因が、腰にあることがあります。
整体・接骨院では、これが珍しくありません。
訴えられた場所と、施術する場所が違います。
だから、記録に残る言葉も二つに分かれます。
今回は、その「別の場所」がどこに効いてくるのかを分解します。
来られた理由と、実際にしたことが同じ言葉にならないからです。
受付では、痛いところを伺います。
見立てでは、その原因を探します。
施術は、原因のほうに当てます。
残るのは、その二つの言葉です。
二つがつながる理由は、書かなければ残りません。
六つの工程に分かれます。
一つ目、サービス計画・準備。
二つ目、患者さんとの出会い。
三つ目、施術の段取り。
四つ目、施術の実施。
五つ目、施術後の対応。
六つ目、会計・事務。
手間が生まれるのは、二つ目と四つ目です。
二つ目の患者さんとの出会いで、訴えられた場所を伺います。
四つ目の施術の実施で、原因の場所に当てて記録します。
今回は、二つ目を分解します。
書いていただけるのが、痛いところまでだからです。
問診票には、膝と書かれます。
いつから、どんなときに痛むかも書いていただけます。
なぜそこが痛むのかは、書けません。
そこを探すのは、こちらの仕事です。
探した結果は、問診票の外に残ることになります。
いまの痛みが、いつの何から来ているか分からないからです。
昔の捻挫が、いまの歩き方を変えていることがあります。
お仕事の姿勢が関わっていることもあります。
どこまでさかのぼるかは、伺いながら決めます。
決まった質問の並びでは、そこに届きません。
だから、その方に合わせて伺うことになります。
なぜそこを触ったかが、記録に残りにくいからです。
カルテには、施術した場所が書いてあります。
訴えられた場所も書いてあります。
その二つをつないだ見立ては、短い言葉になりがちです。
別の人が読むと、順番が分かりません。
分からないので、もう一度伺うことになります。
良くなり方が、まっすぐではないからです。
三回で軽くなる方がおられます。
同じ症状でも、途中で戻る方がおられます。
戻れば、見立てのほうを組み直します。
組み直せば、通っていただく回数も変わります。
最初にお伝えした見込みと、変わることになります。
対象になる原因と、ならない原因が混じるからです。
いつどこで痛めたかがはっきりしていれば、書ける場合があります。
はっきりしないものもあります。
同じ方に、両方が混じることもあります。
混じると、部位ごとに分けて書くことになります。
分ける作業は、施術のあとに残ります。
四つとも、同じ一人の方のことです。
それでも、書かれる場所の名前が違います。
違うので、つなぐ理由を別に残さないと分からなくなります。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
整体・接骨院の六つの工程と、できること一覧
Q1.なぜ、痛いところだけを施術しないのですか?
そこが、原因ではないことがあるからです。
痛みは、負担の集まったところに出ます。負担を作っている場所は、別のことがあります。
Q2.なぜ、同じ症状名でも施術が違うのですか?
名前が同じでも、そこに至った経路が違うからです。
経路が違えば、当てる場所も順番も変わります。名前だけでは決まりません。
Q3.なぜ、カルテを読むのに時間がかかるのですか?
場所の名前が、回ごとに変わっていくからです。
初回は膝、次は腰、その次はまた膝、ということが起きます。順に追わないと流れが分かりません。
Q4.なぜ、患者さんが増えると引き継ぎが難しくなるのですか?
見立ての理由が、人ごとに一本ずつあるからです。
人数ぶんの理由が、同時に走っています。まとめて共有できる形になりません。
Q5.何から始めればよいですか?
カルテのうち、なぜそこを触ったかが書いてある割合を数えることからです。
場所と手技は書かれています。理由が抜けている分が、引き継ぎで説明し直している部分です。
整体・接骨院の手間は、施術の技術から来ているのではありません。
痛む場所と原因の場所が別、というところから来ています。
だから、記録には二つの場所が並びます。
つないだ理由が残らないと、別の人には読めません。
場所のずれを無くせないなら、理由を残す手間のほうを軽くするしかありません。
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