
同じ時刻に、片方の街では乗れず、もう片方では空車が並んでいます。
タクシー・ハイヤーでは、これが毎日起こります。
台数が足りないからだとはかぎりません。
需要が、時刻ごとに街の中を移動しているからです。
今回は、その移動がどこから来ているのかを分解します。
次にどこで手が挙がるかが、こちらには分からないからです。
朝は、住宅街から駅へ向かう方が多くおられます。
昼は、病院や商業地に移ります。
夜は、繁華街から住宅街へ戻ります。
場所も向きも、時刻で入れ替わります。
いま居る場所が、三十分後に正しい場所とはかぎりません。
六つの工程に分かれます。
一つ目、計画・準備。
二つ目、ご予約と配車の手配。
三つ目、車両整備と緊急時の備え。
四つ目、運行と車内でのご対応。
五つ目、降車後のご意見と忘れ物対応。
六つ目、運賃の請求と売上集計。
手間が生まれるのは、四つ目と六つ目です。
四つ目の運行と車内でのご対応で、どこへ向かうかを一日じゅう決め続けます。
六つ目の運賃の請求と売上集計で、その判断の結果が数字になって出ます。
今回は、四つ目を分解します。
お客様を降ろした場所が、次のお客様がおられる場所とはかぎらないからです。
郊外までお送りしたとします。
そこで手が挙がることは、あまりありません。
街まで戻る間、費用だけがかかります。
戻る先を間違えれば、また空のまま走ります。
だから、降ろした瞬間から次の判断が始まります。
判断のもとが、その乗務員の記憶だからです。
この時刻はこの通りが出る、という覚えがあります。
覚えているのは、自分が走った範囲だけです。
走ったことのない地区のことは分かりません。
だから、経験の長さがそのまま差になります。
覚えは書き残されていないので、他の人には渡りません。
予約の時刻に間に合う場所へ、先に戻る必要があるからです。
一時間後に予約が入っています。
その時刻に、決まった場所にいなければなりません。
その前に長いお客様が乗られると、間に合いません。
だから、直前は短い距離しか受けられません。
受けられない時間が、そのまま空きになります。
ふだんの動きが、その日は入れ替わるからです。
雨の日は、ふだん歩く方が乗られます。
催しの日は、その会場だけに人が集まります。
いつもの場所で待っていると、空振りします。
気づくのは、しばらく手が挙がらないと分かってからです。
気づいたときには、そちらも埋まっています。
どれだけ乗せられたかが、走り終わって数えるまで出ないからです。
一件ごとの運賃は、その場で分かります。
走った距離のうち、何割がお客様を乗せていた時間かは分かりません。
分けて数えるのは、日報を書くときです。
書き終えてから、良い日だったかが分かります。
分かったころには、その日の判断はもう終わっています。
四つとも、同じ一台の同じ一日のことです。
それでも、動く速さも決まり方も揃っていません。
揃っていないので、判断が降ろすたびに何十回も起きます。
六つの工程ごとの一覧は、AI業務棚卸のページに置いてあります。
この記事では「そもそも、なぜその手間が生まれるのか」だけを書きました。
「AIを使って何ができるか」は、下のページに全部並んでいます。
タクシー・ハイヤーの六つの工程と、できること一覧
Q1.なぜ、この空振りはタクシー・ハイヤーでだけ起きるのですか?
売り場を、自分で動かさなければならないからです。
店なら、お客様のほうが来られます。タクシーは、お客様のおられる場所へこちらが移動します。
Q2.なぜ、台数を増やせば済むというわけにいかないのですか?
増えた台も、同じ場所へ集まってしまうからです。
出やすい場所は誰にとっても出やすい場所です。台数が増えると、そこで待つ列が長くなります。
Q3.なぜ、経験の長い方ほど売上が高いのですか?
どこへ向かうかの判断が、覚えの量で決まるからです。
走った範囲が広いほど、時刻ごとの当たりを知っています。その覚えは、書かれていないので他の人に渡りません。
Q4.なぜ、予約を増やすと空きが増えることがあるのですか?
予約の前後に、受けられない時間ができるからです。
決まった時刻に決まった場所へ行くには、その前を空けておきます。空けた分は売上になりません。
Q5.何から始めればよいですか?
まず一日、お客様を乗せていた時間と空車の時間を分けて計ることからです。
どの時刻に空車が長いかが分かります。その時刻が、判断を変える余地のある時間です。
タクシー・ハイヤーの売上は、走った距離では決まりません。
お客様を乗せていた時間の割合で決まります。
その割合を決めるのは、降ろすたびの行き先の判断です。
判断のもとは、いまは乗務員の記憶の中だけにあります。
需要の動きを止められないなら、判断のもとの持ち方を変えるしかありません。
業種を選ぶだけの無料の診断を開いてください。
AI業務棚卸(無料・登録不要)
タクシー・ハイヤーの六つの工程が、そのまま並んでいます。
手間がかかっている工程をクリックしてください。
その工程で使えるAIと、いまかかっている時間から、一年でどれだけ手間が減るかが、その場で出ます。
タクシー・ハイヤーが一覧に無ければ、お問い合わせいただければ無料で診断します。
登録もアンケートもいりません。
ブレインコミュニティ合同会社
現場の手作業の隙間を、AIで自動化する受託開発です。
代表は製造設計を十四年、業務改善のコンサルティング、そしてAIの実装。
ご相談とお見積りは無料です。